週末に、名古屋の国際センターで、「WORKING RAINBOW EXPO」に
企業出展兼パネリストとして参加してきました。

採用ポリシー変更の前段階として2016年度にスタートしたのが、
LGBTフレンドリーな組織体制への変更です。
法的な婚姻関係がない人でも、慶弔や各種手当の対象とすることや
社内でのLGBTの理解を高めるための研修、受入企業や関わる学生向けの研修など
取り組んできました。

そのご縁もあってお声がけいただけたので、せっかくの機会と参加してきました。

【WRE】20170610_1
※イベント後に、主催者のon the Ground Projectの市川さんとパシャリ
職員の荒木&掛川(今回はこの3人チームで参加でした^^)


市川さんも、ブログで記載されていますが、
参加してとってもよかったです。

で、改めて思ったことは、
地域や中小企業こそダイバーシティの推進にスピード感もって取り組み
発信していけばいいのに。ということ

備忘録もかねて、そう思った理由を整理しておきます。


1、発信しないと、制度にしないと、伝わらないと思ったほうがいい

市川さんとの出会いをきっかけに、取り組みをスタートした僕らでしたが
イベントの中で色んな言葉を参加者の方にいただきました。
  • 性差別の撤廃など社内の規定に明記されているなんてすごい。
    身近にそんな企業があることに驚きました。
  • エントリーシートを記載するときにも、性別欄などどう記載するか迷うし、その項目があるたびに辛くなる。
  • 自分が認識する性自認や、発達障害などが影響して仕事に対しての不安を常に抱えています。
え?そんなところでもすごいって喜んでもらえるの??というのが結構驚きでした。

というのも、普段こうした話をしていると、
別にそんなの普通のことなんだからわざわざ発信しなくてもいいでしょ?
なんてやりとりをすることが少なくありません。
逆に特別視することにも違和感を感じる。という声もありました。

実際に地域の方々との関わる機会の中で、何も制度化なんてされてないけど、
多様な方が働ける環境を整えている企業は少なくありません。

でも、それが見つけられないんだとしたら、悩みを抱えた方にとっても
そして採用に取り組む企業にとってももったいないことだなと。

「この地域で、そういう取り組みに前向きな企業をどうやって探したらいいですか?」
色んな方にそう問われました。一部の企業にとっては当たり前だったとしても
その当たり前を発信することは大切だと再認識。


2、小規模だからこそのスピード感を活かすほうがチャンスも大きい

もうひとつは、改善のスピード感の速さが地域の小規模な組織の強みだなということ。
今回のイベントでは、ゲストの特別講演として、丸井グループ様の話がありました。
丸井グループでは、LGBTイベントへの協賛を始め、多様な取り組みをされています。
  • 社内でのLGBT研修などダイバーシティへの取り組みの推進
  • LGBT学生向けの就活スーツ指南
  • 極小・極大サイズのシューズの取り扱い
  • TOKYO RAINBOW PRIDEへの協賛
などなど多様な取り組みを展開されているんですが、
そんな、丸井グループさんがまだ着手できていないことと話をされていたことがあります。

それは、「制度化すること」でした。

何千人という社員を抱え、多くのステークホルダーを抱える組織だからこそ
一気に制度化という舵取りができない。それが悩みだと


・・・

・・・

え?そんなに時間かかるの?
G-netでは社内での研修や、規定の改訂など半年もかからなかったのに。。。
そう思ったときに、小規模な組織だからこそ出せるスピード感があるなと思ったわけです。

とっても先進的に取り組まれている丸井グループさんでも、いまだ制度変革に着手できていない。
そういう中で、中小企業が率先して変革に着手していけば、地域全体への波及スピードは
格段に増すよなと。そして、それは地域の中での存在感を高めるチャンスにもなるのではと。


3、LGBTフレンドリーというダイバーシティの代名詞

最後に、今回のイベントで感じたのがこれ。
会場に来ていた150人の参加者は、LGBTの当事者の方もいらっしゃれば、アライ(理解者)の方
また、その他のマイノリティに属する方など、多様な方で構成されていました。

僕が直接話をした人も色々いて、皆さんが見ていたことは、
『LGBTフレンドリーという入り口から、ダイバーシティを推進する企業や人と出会える』
ということだと感じました。

つまり、LGBTフレンドリーということに限らず、
すべての人にとって働きやすい組織ということの代名詞なんだろうなと。
そして、それは僕たちにとっても、こうしたイベントを入り口に、
まだ気付いていなかったことに気付けるチャンスでもあるんだと。

『そばに確かにある。けれど、見えなくて気付けない』
それがわかっただけでも、組織開発の視点はグッと広がるなと強く思いました。

自社の組織開発にとっても、自社のブランド力向上においても
価値ある取り組みになると思います。





と、そんなことをイベントで感じたわけですが、
制度を作って打ち出したものの、G-netもまだまだこれから
知らず知らずに傷つけてしまうこともあると思います。

でも、そうなったときに気付ける組織でありたいし、
傷つきましたって言いやすい組織でありたいなと


仕事に向き合う課題じゃなく、仕事以外の課題で働きにくくなる
それを全部とっぱらっていきたいです。




Q、仕事への集中力、エンゲージメントを低下させる仕事以外の課題、何があるだろうか?